無名の運転手の日記 T

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2002年 4月

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日 付題 名
4月 1日(月) 好きこそ物の上手なれ・・・。
4月17日(水) 暗闇の中の美人・・・。



  2002年 4月 1日(月)   好きこそ物の上手なれ・・・。
和服姿の年輩のご婦人がこちらを見て、手を挙げたり下げたりして迷っておられる。
念の為に停車してみると、やはりご乗車を希望されていた。
光線の具合でガラスが反射して、「空車」の表示がよく見えなかったそうである。
「普段はスラックス姿で、このくらいの距離は大股でスタスタ歩いていくのだけれど・・・」
と、遠慮がちに近距離の目的地を仰った。
確かに近いが、歩いて行くのには大変な距離である。
「やはり和服姿だと、歩き方も違ってくるのでしょうね。」と私が申し上げると、
「もう、子供の時からずっと着物を着ているので、慣れています。」とお答えになった。
日本舞踊のある流派の代表の方で、先日、紫綬褒章を受けられたそうである。
その方が小さい頃からお母さまに言われてきたことは、ただ一つ。
<好きこそ物の上手なれ>と言う教えだそうである。
それと同時に、決して<下手の横好き>になってはならぬ、と教えられたそうである。
この違いはどこにあるのか・・・。
習い事と言うものは、日本舞踊でも茶道でも、兎に角<好き>であることが第一で、好きで有れば必ず上達するそうである。
では、<下手の横好き>と何処が違うのか・・・。
一応好きで熱心にやるけれど下手であるのが<下手の横好き>である。
<好き>の度合いが全然違うそうである。
好きで好きで(自分にはこの道しか無い)、という強い思いが芸を上達させるのである。
<下手の横好き>は、まだまだ好きの度合いが足りない、中途半端な<好き>なのである。
教える方は相手の<好き>の度合いを見極めて、それに応じて教えるようにされているそうである。
本当に<好き>な弟子には、とことんまで教えるそうである。

<この道より生きる道無し。我、この道を行く。>
目的地に到着すると、大勢のお弟子さんたちがお迎えになっている。

そして私は車を発進しさせながら、あるピアニストのことを思っていた・・・。
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  2002年 4月17日(水)   暗闇の中の美人・・・。
深夜、繁華街から少し離れた大通りを走行していると、右側から携帯電話で通話しながら赤信号の横断歩道を、強引に渡って来る若い女性が視界に入ってきた。
対向車線の車が慌てて急ブレーキをかけている。
その若い女性は中央分離帯に辿り着くと、一番右側の車線を走行していた私の車に向かって手を挙げた。
私はやむなく急停止したが、危うく後続車両に追突されるところであった。
案の定、後続車両はクラクションを激しく鳴らしている。
若い女性はご乗車になると、携帯電話の相手と大声で喋りながら、目的地を私に告げた。
それから目的地に到着するまで、延々と携帯電話でのお喋りが続いた。
お話の内容も言葉の使い方も、私がかつて耳にしたことが無いほどに最低最悪なモノであった。
途中で耳を塞ぎたくなるほど、下劣な内容であった。
自分に夢中になっている多くの男たちを嘲笑し、罵倒している。
その女性はグラビア雑誌のモデルをされているようである。
下車される際にルームライトが点灯して、若い女性のお顔が見えた。
確かにお顔立ちは美人なのかも知れない。
しかし、まるでお人形のような表情である。
そしてそのこころは・・・。
自分が今まで、美人を見て鼻の下を長くしていたことが、とても恥ずかしくなった。
やはり、内面的な美しさこそが大切である。
男性は女性の外見的な美しさに惑わされると、何も見えなくなってしまうようである。
暗闇の中でこそ、人のこころが見えてくる・・・。
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